ピカールという新概念の爆誕
ピカールのクロワッサン、というものがあるらしい。
上掲のエントリでソレを知ったたぬきは、たいへん浮かれ騒いだ。
なにそれすてき! と舞い上がったが、しかし程なく盛り下がって外界に降りてきた。
だいたいその手のモンは、キラキラした都心エリアにあるに決まっている。
ましておフランスの冷凍食品なんてもの、あって青山か表参道だろ(先入観
ステイホームが叫ばれる今日このごろ、わざわざ都心まで出ていくのもばかばかしいし、通販も嫌だ。運賃のぶんなにか別のうまいものが買いてぇ。などと考えていたらしい。
しかし、物事は調べてみなくてはならない。
ピカールの店舗情報をチェックしたところ、思い立ったら行けるくらいの範囲内に店舗があるじゃん。
シャレオツでキラキラなおフランス食品。くいしんぼとしては見逃せませぬなぁ!
もちろん「安いお店」ではないけれど、しかし決して某成城石井のごとき高級店ではないのだ。
まぁそんな調査結果を見せられプレゼンされたくまであるが、まぁ当然乗り気ではなかった。シャレオツなのはいいけどさ、冷食? 味の素とニチレイでいいじゃん。冷凍ご飯とかおいしいじゃん。
そも、冷凍食品を買いに行くならスーパーでいいじゃん。わざわざ遠くまででかけていかなくてもさぁ…。と思うのは、べつにくまに限った話ではあるまい。
腰が重いくまのケツをたぬきは「おまえもついてくるんだよ!」と蹴り飛ばし、われわれ夫婦は一路、最寄りのピカールへ向かうのであった。
見たところ、思ったよりこじんまりしていた。めくるめく食のワンダーランドがあるとは伺いしれない、こじんまりシンプルな具合である。ただただ冷凍ケースがずらりと並んでいるのみだ。
おフランスらしいキラ☆ピカ感は、やたら白っぽい清潔な内装くらいからしか臭ってこない。
しかし店内でPOPを見るとあなた、底にあったのはめくるめく食いしん坊の聖地ですよ。冷凍食品といっても全部が全部レンチンでは当然ない、自然解凍やオーブン加熱もある。パスタやピザのたぐいからパイ類、ラタトゥイユなど野菜惣菜、サーモンのタルタルなど海鮮系、フォアグラなどお肉の類などなど、目を引くものがいろいろある。
あれもこれも美味しそうだ! しかもキラキラだ!
ニチレイや味の素とはわけが違うぜ!
※ くまは味の素の餃子を愛していますし、ニチレイの冷凍五目炒飯を切らした事はありません。
だってしょうがないじゃん、4種のチーズ入りひとくちパイとか、冷凍ポタージュとか、ムール貝のファルシとか、スーパーに売ってないんだもん。
というわけで、われわれ夫婦は高価なトランペットをショーケース越しに見つめる少年のようになって、まったく打線が組めないでしばらく過ごした。
どれもこれもいちいちうまそうだったので、本当に、どれを買っていって今夜の肴にするのか、という可能性の無限の広がりのまえに立ちすくんでしまったのだ。
しかし何時までも少年ではいられない(謎
店員さんのこちらを見る目も厳しくなってきた(気がした。
とりあえず適当にあれこれとかごに突っ込んで帰ってきた。そしたらとても美味しかった(第一波は既に食い尽くした)
そう言った次第で良いお店を見つけたので、今後更新のネタに困ったときには、ピカールの「これは美味しかったぞ録」をアップしていくこととしたい。
東京・神奈川にお住まいの方、ぜひ『ピカール』が近所にあるかどうか、調べてみたほうがいいですよ。