トマトとポン酢が合う話 Feat.豆腐
タイトルだけでこのエントリに書きたいことが半分くらい終わったんですけど。
せっかくこのブログを開いていただいたのだから、もうちょっとマシなことを書いておこう。
2015年夏。「スタミナトマト」なるものがTwitterを席巻した(ような記憶がある)。
カービィが食うと回復するやつではない。そりゃマキシムトマトだ。
要するにきゅうりとトマトのにんにくポン酢漬けである。適当なサイズに刻んだきゅうりとトマトにニンニクひとかけ(チューブひと絞りでも可)を加え、ポン酢を流し込んで漬け込む、というお手軽レシピだ。
※ 短い浸け時間ではサラダ風に、浸け時間を長く取れば漬物風になり、どちらにせようまい。ただし2晩漬けるとポン酢味しかしなくなるのでおすすめはしない。
これがめっぽううまかったので、当家ではすっかり定番となった。それから5年が経った今でもしばしば作る。アホほどポン酢が減るけれども。
いや実際、一回150CCとかそういう分量でポン酢が減るので(うちの漬け方が悪いのかもしれないが)、夏場は怖くていいポン酢なんか買えない。いっちばんオーソドックスなミツカンのアレのいちばんでっかいやつを夏場は買う。
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話がそれたが、まぁそのくらいのポン酢が必要な勢いで、当家ではスタミナトマトを良く作るのだ。
で。
つい数日前のことである。実家からトマトが大挙して届いた。
だが、きゅうりは2本しか来なかった。
一方で、大葉はさわさわ届いた。
その時当家に電流走る……! スタミナトマト、べつにキュウリなくてもいいんじゃねーか、と。
そんな次第で、トマトをザクザク刻み、きゅうりはぬか床へ投げ込んで、代わりにシソをむしむしと千切ってニンニクポン酢に浸けたのだった。うちほんとシソ好きな。
今回のエントリは要するに、この「トマトのシソポン漬け」がすげーうまかったという話です早々にネタバラシ。
この日の漬け込み時間は6時間程度。昼過ぎに作って夜9時過ぎ頃に食べた。
サラダと漬物の間の子くらいの浸かり具合だ。
トマトのフルーティな甘みと酸味にニンニクのガツンとしたインパクトがあるばかりでなく、シソの香気が相まって食欲がでるわでるわ。ちょっともうこれはよく冷えたビールかなんかでやっていただきたいですね。
そして、当家イチオシなのが、この「トマトのシソポン漬け」をヒヤヤッコにぶっかける、というソリューションです。
いや、あれなんですよ、ヒヤヤッコって飽きるじゃん。
そりゃあもちろん、国産大豆で天然水で丁寧につくりましたみたいな豆腐であれば、こちらとしても味わうのに気は抜かない。薬味もなく塩のみで勝負したりするのもやぶさかではない。
しかし一般家庭で日常的に食べるヒヤヤッコというやつは、大概が一丁150円もすれば御の字の「ふつうのおとうふ」である。スーパーのいっちばん安い豆腐でやるなら100円もしないんじゃないか。そう言うやつを相手にするなら、もっと気軽にやりたい。
多くのご家庭ではヒヤヤッコといえばお醤油、生姜にネギに鰹節までつけてくれる家もあるだろうけれども、まぁそれが定番というやつだ。絵に描いたような「冷奴」の風情である。
しかしくまもたぬきもまだ人生経験が浅いので、そういったオーソドックスな冷奴は気が進まないし、酒が飲める気もしない。
しかし、ニンニクとシソという香気たっぷりなトマトのポン漬けをつけ汁ごとぶっかけると話は変わるのです。
よく冷えたトマトを噛みしめるじゃない。すると口をちょっとすぼめたくなるような特有の甘酸っぱさとポン酢のしょっぱさがグワっと広がってくるわけだ。そこを淡い甘さのある豆腐で追っかけることのできる幸せったらないですよ。
さらにどっちも香味野菜の風味が染み付いているから、その状態からまだご飯なりお酒なりで追撃を叩き込む余地があるんですね。これはすごいことですよ。
正直、盛夏になったら、アツアツのご飯に豆腐半丁と上掲トマトのシソポン漬けをぶっかけて崩しながら行儀悪く食いたい感じがありますね、くまは今。
まぁこの、トマポンやっこをご飯にぶっかけることの是非は一旦脇へやっておくとしても、「トマトとシソをニンニクポン酢に漬ける」「それを豆腐へぶっかける」というソリューションは本当におすすめなので、ぜひやってみてください。
勿論本来のスタミナトマトのレシピどおりにキュウリを入れてもいいでしょうし、シソがなければ省いても多分いいと思います。茗荷があるなら入れてしまっても、それはそれで違った感じで美味しいんじゃないかな。やってみてください。まだ試してないけど。
なお、ヒヤヤッコならキムチとか塩昆布とかいろいろ味変があるじゃん、というご指摘は甘んじて受け入れる。実際当家でもしばしばやる。
しかし、今回はスタミナトマトとその亜種の話がしたかったので敢えて触れなかった。勘弁な。