風雲ぬかづけ録2 野田琺瑯のヌカタッパー編
帰ってきたぬか漬け編。
たぬきのプロットをもとに、今回も更新してまいりますよ。
うまいぬか漬けを作りたい。
そう思ったら、「もみーな」という便利な商品がある。
とはいえ、もみーなは便利だが高くついてしまう。
日本古来のつけものは、こんなにランニングコストが高いものなのだろうか。
ジャブジャブ出てくる水分は、どうやって除去したらいいのだろうか。
常温保存のぬか漬けは、怖い。冷蔵庫でゆるやかに発酵を進めていきたい。
ーーというわけで、「冷蔵庫でぬか漬けがしたい」という強いニーズを抱いたたぬきはググりにググって、こんな商品を見つけてきた。対応に困っていた「ぬか床の水っけ」を除去する小さな水抜きもついている。
野田琺瑯は「丁寧な暮らし」に憧れる女子の必須アイテム! ーーと、さっきからたぬきが鼻息荒く主張している。
もちろんプラ容器と比べたら高く見えるところは認めるところだ。しかし当家、初期費用は払っておくに越したことはない、と信じる派なのであんまり問題視はしていない。
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買った結果、いまは4年目。こんなに使ってるので実質タダみたいなもんだろう。
一年くらい放っておいた時期はあったんですけどね。このあたりを順繰りに振り返ってまいりたいと思います。
前のエントリでご紹介した「もみーな」に、いりぬかの粉を足して水分量を調整しながら、我が家におけるぬかづけ道というのは始まった。これでうまいこと「もみーな」を培養して増やし、ぬか漬けを始められると考えた。
しかし早速結果をぶっぱなしてしまうが、無理だった。
初心者がぬか床を培養して増やそうとするのは無理があった。
まぁ、そりゃそうである。からしのチヨダさんの企業努力の賜物が、純正ですらないサードパーティのヌカパウダーを足してやるだけで無限に量産できたら世話はない。
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最初はーーもみーな分が高いうちは美味しくできるのだが、そのあときゅうりやらなすやらの乳酸菌がはびこり、信州味噌の風味も薄れてくると、なんだかだんだん美味しくなくなってくる。
塩気の浸透が悪い。風味も微妙だ。クレゾール臭やセメダイン臭の気配もしてきて、じっさいくまはこの時期のぬか漬けは謝絶状態であった。
ぬか床を冷蔵庫から常温に移せばもちろん早くつかるが、なんだか野菜がすごい速度で茶色くなる。これは発酵というか腐敗してんじゃないのか。
そんな次第で、当家のぬか床担当官であるたぬきは大いに困った。
もののサイトによれば、ぬか床の「かき回しすぎ」あるいは「かき回さなさすぎ」によってぬか床はバランスを崩して美味しくなくなるらしい。
また冷蔵庫ではぬか漬けはできないと言う人、いやべつに冷蔵庫でもぬか漬けはできますよという人、様々な論客がいる。
ぬか床を放っておくと「膜産酵母」なるものが膜を貼るらしいが、当時の当家のぬかどこでそんなものを見たことはついぞない。
正解が、わからん。
などと苦心していたら、ある日忙しかったか忘れていたかで野菜を入れ忘れ、それからなんとなく世話し忘れて、軽く1年経った。
興味を失ったものが視界に入らなくなるたぬきと、口を出してぬか漬けタスクをおっかぶせられるのが嫌だったくまの消極的権限争いのすえ、1年経ってから開封されたぬかどこは、まぁ当然真っピンクにかびていた。勿論捨てた。
そうして、当家のぬか漬けシーズン1は終りを迎えたのだった。
心機一転のシーズン2へ続く!
そんなわけで今回は、野田琺瑯のぬか漬け容器はべんりだぞってとこだけ、覚えて帰ってください。