たぬきとくまの台所

平成生まれのアラサーのたぬきとくまの夫婦の台所

ピカールのパン食べ比べ

 ピカールといえばクロワッサンである。

 それはわりあい、人口に膾炙した事実であるらしい。「ピカール」「おすすめ」などでググってやると、まぁ十中八九は『クロワッサン』と出てくる。お店の方でもクロワッサンはプッシュされており、ピカール利用者のかなりの割合にのぼる人がクロワッサンを購入しているであろうことは想像に難くない。

 

 しかし今回、当家的にはクロワッサン超えの新たなアイテムを掘り当てた。たぬきが友人のサジェストをうけて買ってきた、パン・オ・ショコラである。ほらパイ生地にチョコレート包んで焼いたやつね。

 

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 今回のエントリでは、この2つがうまかったよという話をしていきたい。

 

◎クロワッサンがお家で焼ける衝撃

 クロワッサンは多くの人にとって買って食うもんだと思う。休日だからクロワッサンを焼きましたなどというのは、田園調布のセレブかなと思う。しかしピカールの主力商品(と勝手に認定)クロワッサンは、そんなセレブムーヴを可能にする画期的商品だ。

 

 商品は、「あとは焼くだけ」。おなじみのクロワッサンの焼成前の状態で冷凍されている。8個だか10個だか、とりあえず偶数個入っているので、二人暮らし家庭である当家では取り分で揉めることはない。

 

 180度に予熱したオーブンで30分焼いて、休ませること10分でサクサクのクロワッサンだ。なんにも特別なことはない、お家のオーブンで焼き放題である。

 焼成前の倍くらいのサイズに膨らむので、相当の余裕をもって天板に並べてやらないとえらいことになるぞ。

 

 サクサクでアチアチのクロワッサンを食べたことがありますかあなた。外サクサク、中もちもちで柔らかくて、たいへんいいものですよあれは。それが30分ちょっとあれば自宅で量産できるというのはたいへんなことです。おすすめ。

 

◎思ったよりチョコチョコしいパン・オ・ショコラ

 今回の伏兵がこいつだ。

 パン・オ・ショコラなどというシャレオツな名前をしているが、要するにクロワッサンの記事にチョコ巻いたやつである。見た目にもゴツゴツとチョコチップが突き出した「生のパン」の状態で冷凍してあるので、クロワッサンと同じように180度に予熱したオーブンで焼く。こいつの焼き時間は22分でクロワッサンより8分短い。

 クロワッサンもパン・オ・ショコラも同時に食べたいという場合には、時間差をつけてオーブンに入れないと焦げる。

 

 さておき、こいつを焼くとどうなるかというと、まぁ前提として膨らむので離しておいてください。そしてチョコはちょっと焼けて垂れる。

 「ふぅん」である。感動は、特になく見えた。

 ただこいつ、割ってやると中にチョコを隠し持っているのだ。チョコパンにチョコチップのトゲトゲがついている感じだ。

 そりゃあパン・オ・ショコラなんだからチョコレートが巻き込まれているに決まっているのだが、食べてみると結構チョコ感がつよくて良い。

 

 焼立てで温かいこともあり、「まぁチョコ味には違いないな」程度のヌルいチョコ感ではなくて、「チョコ沢山入れときましたから!」みたいな強い自己主張のあるチョコレート感をきちんと感じる。

 

 クロワッサンが家で焼ける、と言うだけならまだしも、パン・オ・ショコラが家で焼けるとなるともう、お前んちパン屋かよっていう感じですよね。

 まだ暖かいパン・オ・ショコラと冷えたアイスコーヒー。この時期の朝に、あるいはブランチに、最適じゃないですか?

 甘いのが嫌だとかアレルギーがあるとかでなければ、パン・オ・ショコラの購入は大いにおすすめできる。

 

 

 ーーとまぁこういった具合にて、ピカールの「クロワッサン」と「パン・オ・ショコラ」はたいそうおすすめだ。通販もあるので、興味があれば是非チェックしてみてください。

 ピカールダイマをぶっこんだところで、今回はここまで。

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そうめんバリエ:白だし梅

 夏はそうめんの時期である。

 などとデカイ主語で雑に語るとほうぼうから叱られがちな昨今、いかがお過ごしでありましょうか。

 

 先だって、昼飯にそうめんを茹でた。スーパーの催事でやってた「生そうめん」とかいう、干してない、棒状じゃないそうめんだ。40秒で茹だるらしい。 

 

 これが思いの外うまかったので知ってほしいのがひとつ。そしてなかなかイケるタレのレシピを掘り当てたので、シェアしたいのがもう一つだ。両方とも、もうご存知だったら勘弁な。

 

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 とりあえず自炊成分の強い方、タレのほうからレシピを紹介していこう。使うものは下記の通り。

 

白だし

・割り水

・梅干し

・大葉千切り

 

 以上である。材料からしてもうお気づきであろうけれども、つまりそうめんを「梅しそタレ」で啜り込んでやろう、という企画だ。

 当家では今回、市販のしそ漬け梅でやった。白干しやカツオ梅でも美味しいだろう。カリカリ梅もイマイチ麺との絡みが悪そうだけれど、食感じたいはよさそうだ。はちみつ梅は……。どうだろう、ちょっと怖いね。

 

 作り方はかんたんである。そば猪口的なやつに全部入れて混ぜれば良い。割り水は好みの塩加減になるまで加えてくださいね。白だしの濃縮度合いによって分量変わるので、いい感じにやってくれとだけ述べておく。

 

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こだわって作るなら梅干しは種を除いて包丁でたたきペースト状にすると滑らかでよさそうだけれど、なんならちょっとずつかじって口内調味をすれば良いのではと思う。

 当ブログで全部のエントリに書いているようなきがするけど、肝要なのは「めんどいことはやらない」ことだ。やりたい人だけやってください。

 

 このレシピ(と名乗るのはおこがましいくらいの簡便さだが)で肝要なのは梅のつぶし加減と混ぜ加減だと思う。ほら塩梅っていうでしょ。

 丁寧に梅肉を作って混ぜ込み全体を良く調味された梅味にするというのは一つの手だし、むしろ梅干しを齧りながら、味にムラをつくりながら食べていくのだって変化があって面白いはずだ。そのへんは好みなので好きにやってください。

 


 

 

 そして今回使用した上掲の生そうめん。

 既存のそうめんの感じからすると違和感がある食感だ。つるつるはもちろんだがひやむぎかと思うほど太く、腰がたいへんつよい。乾燥稲庭うどんと冷凍さぬきうどんの違いをスケールダウンさせたような感じである。

 

 正直に申し上げるが、そうめんはのどごしだと強く信じていて、キリキリに冷えたふやふやの麺類をつゆで流し込むようにして食べたいと、そう言うニーズには全く対応できない商品だ。

 一方で、しっかりとした小麦感、麺の存在を感じる、麺らしい麺を喰いたいというニーズには、そうめんのくせして凄く良く応えてくれる性質をもっている。当家としては大好きだったし、また見かけたら買うことは間違いない。

 

 もちろん、ふつうのそうめんやめんつゆだって捨てたものではない。しかしほらやっぱり連食すると飽きるじゃないですか。ちょっと変わり種がほしいときには、ぜひ今回の、生そうめんや梅味のタレを使って、雰囲気を替えていただきたいと思う。

 

 部屋が暑いのでこれでおわり! 32度あるよ屋外かな。

 寝室に逃げ込むぜー。

ローストビーフは自宅で焼ける

 ローストビーフと聞くと、根がいなかっぺなのでむやみにテンションが上がる。

 まごうかたなき「ハレの日の食いもん」であるローストビーフ。しかしあまりに「ハレの日」感が強くって、「あー今日の気分はローストビーフだなー」ってことはあんまりない。

 

 しかしここで発想を変えて欲しい。

 ハンバーグを作るよりもむしろ楽なくらいの手間感で、自宅でローストビーフができるとしたらどうだろうか。

 

 もちろんこれにあたっては、それなりの分量のうしのかたまりが必要であるので、お気軽に「今日はローストビーフ!」などと言い出すのはお財布的にもおすすめはしない。

 しかし「できないからやらない」のと「できるけどやらない」のは別の話だ。

 今回のエントリを通して、皆さんの食卓に「ローストビーフ」という選択肢がアンロックされて、「良いことあったし今日はローストビーフ焼いちゃうぞう」みたいなことができるようになれば大変幸いだ。


 

 

 先入観をもって考えるならば、ローストビーフには、それはそれはでっかい牛の塊と、よいオーブンが必要だ。こいつに下味をつけ、炙り焼きにし、そぎ切りにして食うわけである。

 ちょっとデパ地下の良い肉屋へいくと「ローストビーフ用」などと銘打った肉塊がそれはそれはいい値段で売っている。ただこのエントリで詳解するレシピでは、ああいう肩肘張った、財布にクリティカルヒットな肉の出番はないので、あいつらのことは忘れてください。

 

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(こんなお高くなくたって大丈夫!)

 

 

 使いますのはなんでもないスーパーのブロック牛肉。肩ロースとかランプとかが、まぁまぁお手頃な値段で売っていると思う。売ってるよね?

 目安としてはこいつの300グラム以上500グラム以下くらいの塊を、たべたいだけの個数用意してほしい。うちはいつも二塊食べたいけど財布と冷蔵庫の順番待ちの都合から一塊で我慢しています。

 

 さて、レシピの紹介のほうは、既存のレシピサイトに譲る。

 

https://www.lettuceclub.net/recipe/dish/22464/

 

 みんなご存知、料理研究家コウケンテツさんのフライパンローストビーフレシピです。肉を焼く術は全面的に上掲レシピに準拠しています当家。みんな、まずは上掲「レタスクラブ」さんをチェックしてほしい。それで肉を焼くところだけ3,4回読んで欲しい。これは下ごしらえに含む(暴論

 

 さて、このレシピのなにがいいのか、というともう話は単純で

「フライパン一枚でローストビーフが焼ける」ことだ。

 オーブン。お帰りください。

 塊肉。そこそこのやつでけっこうですよ。

 

 食えねぇほど硬いわけじゃない肉の塊。あとフライパン。あと塩コショウ。あればタイマー。

 用意しなくてはならないのはそれだけだ。あとローストビーフソースについては、うちはめんどくさいのでモランボンとかキッコーマンのを買っている。

 

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 ワインとか醤油とかバターとか、あと肉を焼いた脂とか。そのへんを使って頑張りたい方には頑張っていただけば良いし上掲ブログでもそのように書いてあったと思うけれど、そこは一番、メシを作る側にとって負担のないようにしたら良いと思っている。

 

 工程全体として、肉の塊を室温に戻すのに1時間、焼き付けるのに15分弱、寝かせるのに1時間。時間はそこそこかかる。しかし15分弱の焼成さえ除けばあとは放っておくの工程だけなので、その間副菜とか野菜献立とか作っていれば良い。

 

 何度だって繰り返すが、上掲コウケンテツさんのレシピはお家で肉を焼く行為に革命が起きるくらいすごいので、ぜひみんなよんで実践してほしい。良いことがあった晩、お祝い事の晩におうちローストビーフ、どうですか。

 

 今回のエントリは、絶品レシピの開帳とか独創的な調理の提案とかではなくて、単なる既存レシピのキュレーションだ。正直に言うが新規性はぜんぜんない。

 ただこのブログは単純に、うちが作ってうまかったものをみんなに紹介する、そんなうまかったキュレーションブログ的な感じでやっていく。

 

 お料理ブログも隆盛を極め、クックパッドに代表される素人さんのお料理投稿サイトもたくさんある昨今、ちまたにはレシピが飽和していると思う。そのなかで実践してみてよかったやつを、せめて知り合いだけにでもシェアしたいというのが本ブログの本懐だ。

 

 飽きるか、ネタがなんにも無くなるまでは、今後も更新続けますので、よろしくお付き合いくださいな。

カマダの醤油もっと流行れ

 めちゃくちゃ特定醤油メーカーのダイレクトマーケティングをしますが、カマダさんからは1円ももらっていないことを予め申し上げておきます。

 

 さて、当家には2種類の醤油がある。

 まず醤油。どうってことない普通の醤油だ。ヤマサの酸化しにくいパックのやつ。

 


 

 

 つぎに だし醤油。醤油に出汁を加えたやつね。おそらく多くの方はご存知ないであろう、カマダっていう会社のやつである。


 

corp.kamada.co.jp

 

 

 

 このカマダの醤油がたいへんにうまいのだぞ、という話を今回はしていきたい。ぜひ買ってください本当美味しいから。

 

 誰しも「ご家庭の味」があると思う。「このメーカーの醤油じゃなきゃ」「味噌汁は赤味噌じゃなきゃ」的なやつである。

 当家の、特にくまの場合、「醤油はカマダのだし醤油じゃなきゃ」なのである。

 なお、たぬきはカマダのだし醤油には全く執着がなく、むしろ強硬な「創味のつゆ」派であるので、先程からくまの方を冷ややかな目で見てくる。

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きみはいいからブログに載っける絵を描きなさい。ストックがつっかえてるんだから。

 

 カマダのだし醤油のすごいところは、まぁ勿論そのまま舐めてもうまいのだが、だし味が濃くて「薄めたら直ちに煮汁つけ汁に変身できる」というポイントだ。実家では、天ぷらのツユは薄めただし醤油であった。その調理工程を幼い日のくまはかけらも知らず、「テンプラノツユ」というひとつの料理が拵えられているのだと思っていた。しかしなんのことはない、薄めたカマダの出汁醤油であった。


 

 醤油を水でのばすだけではこうはならない。豊富に投入された出汁原料があっての味であろう。カマダの出汁醤油は良い調味料である。

 

 いや、伸ばせば煮汁つけ汁になるって、それは「めんつゆ」じゃないか。

 そういったご指摘はわかる。全くそのとおりだ。

 しかし当家のーーとくにくまの舌には、めんつゆは甘いのである。甘っ辛く煮たいときにはめんつゆの出番だが、醤油味で煮たいときにはだし醤油なのだ、くま的には。カマダの出汁醤油は「甘くなくてめんつゆ的に使える」という点でユニークであり、関東で売っているめんつゆの類では替えが効かないのである。

 

 もちろん百貨店や個人店をはじめ津々浦々を探せばよりよい醤油に巡り会えるのかもしれないが、ただでさえゲームばっかりやってるくまとはいえ、あてどのない醤油探訪の旅に出るほどはヒマではないので、それは無理な話だ。

 次善の策として、新しいスーパーを開拓するたびに醤油売り場をチェックして、白地にオレンジの目に馴染んだパッケージはないのか、と探しているのだが、学生時代の下宿近くにあったコモディイイダでしか見たことがない。いまの住まい近くにはカマダのだし醤油はおいていないのだ。創味のつゆはあるのに。許されない。

 

 いくらか話が脇へ逸れたけれども、読者各位におかれては、ぜひ「カマダの出汁醤油」をお試しいただきたい。また姉妹品に「だしぽん酢」「サラダ醤油」などがあってこれらもおすすめだ。


 

 ぜひ巷に普及し、あらゆるスーパーで普通に買えるようになってくれろと願ってやまない。

 

 普段のエントリと比べてマーケティング感が強すぎる気もするけど、今回はここまで。

 いやほんとに1円ももらってないし、純粋にくまがカマダを愛しているのです。

ピカールという新概念の爆誕

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nlab.itmedia.co.jp

 

 ピカールのクロワッサン、というものがあるらしい。

 

 上掲のエントリでソレを知ったたぬきは、たいへん浮かれ騒いだ。

なにそれすてき! と舞い上がったが、しかし程なく盛り下がって外界に降りてきた。

 

 

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 だいたいその手のモンは、キラキラした都心エリアにあるに決まっている。

 ましておフランスの冷凍食品なんてもの、あって青山か表参道だろ(先入観

 ステイホームが叫ばれる今日このごろ、わざわざ都心まで出ていくのもばかばかしいし、通販も嫌だ。運賃のぶんなにか別のうまいものが買いてぇ。などと考えていたらしい。

 

 しかし、物事は調べてみなくてはならない。

 ピカールの店舗情報をチェックしたところ、思い立ったら行けるくらいの範囲内に店舗があるじゃん。

 

 シャレオツでキラキラなおフランス食品。くいしんぼとしては見逃せませぬなぁ!

 もちろん「安いお店」ではないけれど、しかし決して某成城石井のごとき高級店ではないのだ。

 

 まぁそんな調査結果を見せられプレゼンされたくまであるが、まぁ当然乗り気ではなかった。シャレオツなのはいいけどさ、冷食? 味の素とニチレイでいいじゃん。冷凍ご飯とかおいしいじゃん。

 そも、冷凍食品を買いに行くならスーパーでいいじゃん。わざわざ遠くまででかけていかなくてもさぁ…。と思うのは、べつにくまに限った話ではあるまい。

 

 腰が重いくまのケツをたぬきは「おまえもついてくるんだよ!」と蹴り飛ばし、われわれ夫婦は一路、最寄りのピカールへ向かうのであった。

 

 見たところ、思ったよりこじんまりしていた。めくるめく食のワンダーランドがあるとは伺いしれない、こじんまりシンプルな具合である。ただただ冷凍ケースがずらりと並んでいるのみだ。

 おフランスらしいキラ☆ピカ感は、やたら白っぽい清潔な内装くらいからしか臭ってこない。

 

 しかし店内でPOPを見るとあなた、底にあったのはめくるめく食いしん坊の聖地ですよ。冷凍食品といっても全部が全部レンチンでは当然ない、自然解凍やオーブン加熱もある。パスタやピザのたぐいからパイ類、ラタトゥイユなど野菜惣菜、サーモンのタルタルなど海鮮系、フォアグラなどお肉の類などなど、目を引くものがいろいろある。

 

 あれもこれも美味しそうだ! しかもキラキラだ!

 ニチレイや味の素とはわけが違うぜ!

※ くまは味の素の餃子を愛していますし、ニチレイの冷凍五目炒飯を切らした事はありません。

 

 だってしょうがないじゃん、4種のチーズ入りひとくちパイとか、冷凍ポタージュとか、ムール貝ファルシとか、スーパーに売ってないんだもん。

 

 というわけで、われわれ夫婦は高価なトランペットをショーケース越しに見つめる少年のようになって、まったく打線が組めないでしばらく過ごした。

 どれもこれもいちいちうまそうだったので、本当に、どれを買っていって今夜の肴にするのか、という可能性の無限の広がりのまえに立ちすくんでしまったのだ。

 

 しかし何時までも少年ではいられない(謎

 店員さんのこちらを見る目も厳しくなってきた(気がした。

 

 とりあえず適当にあれこれとかごに突っ込んで帰ってきた。そしたらとても美味しかった(第一波は既に食い尽くした)

 そう言った次第で良いお店を見つけたので、今後更新のネタに困ったときには、ピカールの「これは美味しかったぞ録」をアップしていくこととしたい。

 

 東京・神奈川にお住まいの方、ぜひ『ピカール』が近所にあるかどうか、調べてみたほうがいいですよ。

 

 

 

 

カレーは和風になるものか?

 実家から飛来した長ネギが傷みかけていた。そしてたまたまひき肉が安い日だった。

 長ネギ。ひき肉。

 この2項目を入力したくまの脳みそは、速やかに答えを出した。

 和風キーマカレーにしよう。

 

 とはいえ。一般的にカレーは洋風の食い物である。

 もちろん洋食屋ならずともカレーライスは食える。ラーメン屋でもそば屋でもカレーは食える。中にはおだしの効いた和風のカレーもあるだろう。とはいえ、その日思い立ってその日のうちに作るような全く用意も心得もない状態から、和風カレーなどという変化球はひねり出せるものなのだろうか……? 

 ーーなどと考えながら適当に台所に向かったら、なかなか切れ味鋭いスライダーが生まれたのでシェアしたいと思います。

 

 はじめに、今回のレシピはかの有名な「はらぺこグリズリー」さんの和風キーマカレーレシピに強く影響されている。実際、買い物の途中までは、こちらのWebページを見ていた。

www.cheap-delicious.com

 とはいえ買い物の途中からだんだん面倒くさくなって、独自解釈ありあり、上掲ぺージは参考程度の謎レシピに派生していった感じであるので、レシピをまるっと剽窃して載せているわけではない旨だけご承知いただきたい。よし言い訳終わり。

 


 さて、まずは材料から。はらぺこグリズリーさんにならい、エスビー食品の「ゴールデンカレー」を基準としています。和風キーマカレーを作るなら、ゴールデンカレーがいちばんうまいんだって書いてあったので、変な冒険心を出さずに黙って従う。家にバーモンドカレーが眠っていたのにわざわざ買った。カレールーのセール日でもないのに。

 

・合挽肉 600グラム程度

・玉ねぎ スーパーで売ってるサイズ2つ

・人参 1本

・長ネギ 使いたいだけ

・生姜 2かけ

・ごま油

ゴールデンカレー辛口 1箱

・めんつゆ 味見をしながら

・和風だしの素 2袋

・水 700mlくらい

 

 まぁ細かいところは、具材の具合や好みの粘性等を考慮して勘案してください。

 作り方はーーいりませんね? 箱の裏をみてください。全部細かく刻んで炒めて煮るだけです。TIPSだけ箇条書きしておきます。

 

・最初は生姜から。香りを出したところで他の野菜微塵をわっといれる。

・玉ねぎのカラメリゼはお好みで。小一時間かけて飴色玉ねぎ作ってこいなどとは言いません。

・挽き肉は触らないで焼き付け、メイラード反応を起こしたい。鍋よりフライパンで加熱するほうが向いてます。「どうせ全部炒めるんだから」と野菜も肉も一緒くたにしないで、別々で適切な加熱をするほうが多分おいしい。

・めんつゆの入れ加減は、ルーの投入前に味をみて「んーちょっと薄い」くらいでOK。

・だしの素は、叶うなら昆布とカツオかイリコで。動植物ダブルスープじゃわい。

・普通のカレーならコーヒーやコンソメローリエ、ニンニク等を隠し味にするところですが、「和風」というコンセプトが行方不明になるかなと思ったので使いませんでした。

・水加減はぶっちゃけ好みです。ただ箱の裏に書いてある1箱の目安分量1400mlでは多すぎると思います。

 

 ーーこんなかんじです。固めに炊いたごはんにぶっかけて喰らいたまへ。

 

 食べている最中は全然ブログにする気がなかったのでうろ覚えの食レポなのだけれど、洋風カレーが重厚な旨さが尾を引くような方向性を志向するのにくらべて、いい意味であっさりしているというか、ガツっと生姜風味で殴ってきたあと一気に味のかたまりが駆け抜けていき出汁の轍だけが残っているような、あっさり系だけどアタック強めの良いカレーでした。

 ただ辛口のルーを使うこと、生姜をたくさんいれることもあり、けっこうスパイシーに仕上がるので、小さな子には向いていないかもしれないね。

 とりあえず今回はこんなところで。

トマトとポン酢が合う話 Feat.豆腐

 タイトルだけでこのエントリに書きたいことが半分くらい終わったんですけど。

 せっかくこのブログを開いていただいたのだから、もうちょっとマシなことを書いておこう。

 

 2015年夏。「スタミナトマト」なるものがTwitterを席巻した(ような記憶がある)。

 カービィが食うと回復するやつではない。そりゃマキシムトマトだ。

 

 

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matome.naver.jp

 要するにきゅうりとトマトのにんにくポン酢漬けである。適当なサイズに刻んだきゅうりとトマトにニンニクひとかけ(チューブひと絞りでも可)を加え、ポン酢を流し込んで漬け込む、というお手軽レシピだ。

 ※ 短い浸け時間ではサラダ風に、浸け時間を長く取れば漬物風になり、どちらにせようまい。ただし2晩漬けるとポン酢味しかしなくなるのでおすすめはしない。

 

 これがめっぽううまかったので、当家ではすっかり定番となった。それから5年が経った今でもしばしば作る。アホほどポン酢が減るけれども。

 いや実際、一回150CCとかそういう分量でポン酢が減るので(うちの漬け方が悪いのかもしれないが)、夏場は怖くていいポン酢なんか買えない。いっちばんオーソドックスなミツカンのアレのいちばんでっかいやつを夏場は買う。

 

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 話がそれたが、まぁそのくらいのポン酢が必要な勢いで、当家ではスタミナトマトを良く作るのだ。

 

 で。

 つい数日前のことである。実家からトマトが大挙して届いた。

 だが、きゅうりは2本しか来なかった。

 一方で、大葉はさわさわ届いた。

 

 その時当家に電流走る……! スタミナトマト、べつにキュウリなくてもいいんじゃねーか、と。

 

 そんな次第で、トマトをザクザク刻み、きゅうりはぬか床へ投げ込んで、代わりにシソをむしむしと千切ってニンニクポン酢に浸けたのだった。うちほんとシソ好きな。

 今回のエントリは要するに、この「トマトのシソポン漬け」がすげーうまかったという話です早々にネタバラシ。

 

 この日の漬け込み時間は6時間程度。昼過ぎに作って夜9時過ぎ頃に食べた。

サラダと漬物の間の子くらいの浸かり具合だ。

 トマトのフルーティな甘みと酸味にニンニクのガツンとしたインパクトがあるばかりでなく、シソの香気が相まって食欲がでるわでるわ。ちょっともうこれはよく冷えたビールかなんかでやっていただきたいですね。

 

 そして、当家イチオシなのが、この「トマトのシソポン漬け」をヒヤヤッコにぶっかける、というソリューションです。

 

 いや、あれなんですよ、ヒヤヤッコって飽きるじゃん。

 そりゃあもちろん、国産大豆で天然水で丁寧につくりましたみたいな豆腐であれば、こちらとしても味わうのに気は抜かない。薬味もなく塩のみで勝負したりするのもやぶさかではない。

 

 しかし一般家庭で日常的に食べるヒヤヤッコというやつは、大概が一丁150円もすれば御の字の「ふつうのおとうふ」である。スーパーのいっちばん安い豆腐でやるなら100円もしないんじゃないか。そう言うやつを相手にするなら、もっと気軽にやりたい。

 多くのご家庭ではヒヤヤッコといえばお醤油、生姜にネギに鰹節までつけてくれる家もあるだろうけれども、まぁそれが定番というやつだ。絵に描いたような「冷奴」の風情である。

 しかしくまもたぬきもまだ人生経験が浅いので、そういったオーソドックスな冷奴は気が進まないし、酒が飲める気もしない。

 

 しかし、ニンニクとシソという香気たっぷりなトマトのポン漬けをつけ汁ごとぶっかけると話は変わるのです。

 

 よく冷えたトマトを噛みしめるじゃない。すると口をちょっとすぼめたくなるような特有の甘酸っぱさとポン酢のしょっぱさがグワっと広がってくるわけだ。そこを淡い甘さのある豆腐で追っかけることのできる幸せったらないですよ。

 さらにどっちも香味野菜の風味が染み付いているから、その状態からまだご飯なりお酒なりで追撃を叩き込む余地があるんですね。これはすごいことですよ。

 正直、盛夏になったら、アツアツのご飯に豆腐半丁と上掲トマトのシソポン漬けをぶっかけて崩しながら行儀悪く食いたい感じがありますね、くまは今。

 

 まぁこの、トマポンやっこをご飯にぶっかけることの是非は一旦脇へやっておくとしても、「トマトとシソをニンニクポン酢に漬ける」「それを豆腐へぶっかける」というソリューションは本当におすすめなので、ぜひやってみてください。

 

 勿論本来のスタミナトマトのレシピどおりにキュウリを入れてもいいでしょうし、シソがなければ省いても多分いいと思います。茗荷があるなら入れてしまっても、それはそれで違った感じで美味しいんじゃないかな。やってみてください。まだ試してないけど。

 

 なお、ヒヤヤッコならキムチとか塩昆布とかいろいろ味変があるじゃん、というご指摘は甘んじて受け入れる。実際当家でもしばしばやる。

 しかし、今回はスタミナトマトとその亜種の話がしたかったので敢えて触れなかった。勘弁な。